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NO.5915689 2017/11/13 22:11

たけし、矢沢、志村…大物芸能人の「神対応」証言集
テレビをつけてもネットを見ても、物騒なニュースや世知辛い話ばかり。

だが、ときどき、ふとした拍子に「ちょっとイイ話」に出合うこともあるから、世の中そう捨てたものではない。

それが、ふだんは“雲の上の人”である大物芸能人なら、なおさらだ。

■JALの機内で松山千春が『大空と大地の中で』を!
今年の夏にも、そんな場面に出合うことができた幸運な人たちがいる。

「8月20日、北海道の新千歳空港から大阪の伊丹空港行きのJAL機内でのこと。その日は夏休みということもあり、保安検査場が大混雑になっていて、まったくたどり着けない乗客がおり、離陸がなんと1時間以上遅れていたんです」(乗り合わせた客の一人)

当日の予約はすべて満席で、置いていくわけにもいかない。

当然、先に乗った人たちのイライラは募る。

「だんだん、みんな機嫌が悪くなって。“なんでモタモタしてる奴らを待たないといけないんだよ!”と聞こえよがしに言う人もいましたね。空気が最悪になってきた頃、突然、アナウンスが流れたんです」(前同)

その主は、機長でもCAでもなかった。

「ご搭乗の皆様、松山千春です」 前出の乗客が、「耳を疑いました」と振り返る。

「まさか!? と前方を見ると、本当に、見覚えのあるスキンヘッドの男性が。“みんな苦労しているから待ちましょう。旅は道連れ”と言って“♪果て〜しない〜……”と、『大空と大地の中で』を熱唱し始めたんです」 突然のことに機内は呆気に取られ、静まり返った。

が、歌い終えた松山が「皆さまのご旅行が、また、これからの人生が素晴らしいものであることをお祈りします」と語るとワッと拍手と歓声が上がったという。

「いやあ、感激でしたね。あの千春がこんな至近距離で、しかも機内アナウンス用の受話器で(笑)、歌ってくれるなんて。不満も吹き飛んで、いい気分で旅を終えられました」(前同)

地元のスターの粋な計らいに、誰もが幸福になった一件だったようだ。

■地方のコンサートで矢沢永吉の意外な姿
日頃、コワモテな大物ほど、気遣いや優しさが見えるとグッとくるもの。

「僕が見たのは、矢沢永吉さんの意外な姿。地方でコンサートスタッフをしていたときのことです」(テレビ制作会社社員)

いったい、何があったというのだろうか。

「全国ツアーで、各会場に矢沢さんサイドからきた条件が“シャワーがあるか、楽屋に設置すること”でした。しかし、僕がいた会場で手配していた簡易シャワーが、業者のミスで隣の県に行ってしまったんです」 YAZAWAの機嫌を損ねては、タダではすまない。

「プロモーターが街中をかけずり回ったんですが、なにせ田舎なので立派な簡易シャワーなんてなくて。汗だくになってやっと見つけたのが、昔の海水浴場にあったような、小さなビニールパックの簡易シャワー。“クビかな……”と、悲壮な覚悟で矢沢さんに事情を話したそうです」(前同)

だが、矢沢が発したのは意外なひと言。

「マネージャーに“矢沢、この先、彼が持ってきた仕事は全部受けるから”と言ったそうで。プロモーターの安堵と感激が入り混じった、なんとも言えない顔、一生忘れません(笑)」(同)

自分のために、なんとかしようと駆けずり回った努力に感じ入ったのだろうか、実は細やかな気遣いの人だという矢沢らしい。

■志村けんがブログで“神対応”
気遣いと言えば、お笑い界の大物である志村けんも、ファンへの心配りを欠かさない。

「志村さんは自分のブログをとても大事にしていて、ファンからのコメントを全部、チェックしているんです」(芸能関係者) 普段はさすがに返事まではしないというが、時折、こんな“神対応”も。

「病気と闘っているファンから“志村さんの舞台に元気をもらっています”という書き込みがあったときなどは、ブログのタイトルを〈○○さんへ〉と宛名にして返事を書き、勇気づけてあげることも。こういう“顔の見える”感じの触れ合いは、きっと長らく舞台を続けているからこそなんでしょうね。客足が途切れない理由も分かります」(前同)

■24時間テレビで萩本欽一がギャラを!?
一方、こちらも超大物ならではの姿勢と言えるのが、“欽ちゃん”こと萩本欽一。

夏の風物詩である24時間テレビの初代司会者でもあった欽ちゃんだが、その出演交渉のときの話だ。

「プロデューサーが提示したギャラに、当初、欽ちゃんは“ノー”を出したんです。その後、何度かギャラの上積みを重ねていっても頑として首を縦に振らなかったとか」(日テレ関係者)

放送日も近づき、背に腹は代えられないと最終的に当初の倍近い金額を提示して、ようやくOKが出た。

「“なんて強欲な”と半ば幻滅しつつも、ひと安心と思った瞬間、欽ちゃんは“じゃ、そのギャラ全部寄付ね”と言ったそうです。24時間テレビには“チャリティを謳い文句に、スポンサーを集めて金儲けをしている”という批判も当初からありますが、MC自ら、こうした姿勢を示したことに、プロデューサーも背筋が伸びたとか」(前同)

■江頭2:50のかっこいい一面
“大物”というにはやや小粒ながら、お笑い芸人の矜持をビシッと示してくれているのが江頭2:50。

彼はなぜか“イイ話”に事欠かず、「公園でネタの練習をしているときに出会った難病の女の子に“毎日、ここでネタ見せてやるから、ずっと元気で毎日来いよ”」と言ったとか、「『めちゃ×2イケてるっ!』の収録時にファンにサインをねだられ、駆け回ってめちゃイケメンバー全員のサインをもらったあげく、“自分が書くと価値が下がる”と自分のサインだけ入れなかった」という話が流布している。

「しかし、江頭は“そんなの、嘘に決まってんだろ!”とラジオで一蹴。“そんなことする奴は(放送禁止用語)だ!”とまで語り、憎まれ口のオンパレードでした。どうやら、都市伝説だったようです。後々、スタッフに“イイ人キャラになっちゃ、オレの笑いにとってはマイナスなんだよ”とこぼしていたとか。好感度を気にせず“下品でうるさい”路線を貫くあたり、カッコいいですよね」(女性誌記者)

■ビートたけしが“一番下っ端”に!
最後に、大物中の大物、ビートたけしの逸話を。

「たけし軍団には毎年、たけしを“一番下っ端”と見立てて行う飲み会があるそうです。その日は全員に“おい、たけし!”“ネタやってみろ!”とイジられ、本人も喜んで下っ端役をやるとか。後輩たちもシャレで“つまんねえな。ほら、小遣い”とか言いつつ金一封を渡したりするそうです」(芸能記者)

そして、別のある日、ある後輩芸人が“殿”に用事を命じられ、自宅に行ったとき。

待機していた部屋の神棚をなにげなく見たら、それまでに後輩たちからもらった金一封の袋が、ズラリと並べてあったという。

「彼は涙が止まらず、“殿に一生ついていきます!”と誓ったそうです」(前同)

■島田洋七は毎週、飛行機で石垣島に通い…
そんなたけしが最も信頼する友人の一人が、島田洋七。

かつて“フライデー襲撃事件”を起こし、石垣島に身を隠したたけしを励ましに、洋七は毎週土曜の朝の飛行機で通っていたという。

特に約束するわけでもなく、なんとなくの習慣になっていたそうだ。

「そんなある日、洋七が仕事の都合で朝の便に乗れず、昼間に石垣に着いたところ、空港でたけしが待っていたというんです。“お前、なにしてんねん”という洋七に、たけしはボロボロ泣きながら“バカ野郎!……遅いんだよ!”と言ったとか。芸人生命の危機の中、人の情けだけが頼りだったんでしょう。傍若無人に見えても寂しがりやで人好きなたけしが、金一封のエピソードのように周囲の人への感謝を忘れていないのは、こうした経験からかもしれませんね」(前同)

情けは人のためならず――。

大物芸能人たちの“イイ話”エピソードからは、彼らが活躍し続けられる理由も見えてくるのだ。